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ESSAY(2005年5月)|高田明美オフィシャルホームページ ~ Angels ~

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ESSAY

2000年に立ち上げた旧公式サイトの日記を移転しました。今後の更新は、特別に残しておきたい思いがあった時に書くかも?

2005年5月

  • <日曜女優>2005年05月27日

     5月の真ん中、ちょこっと押井守監督の映画に出演してきました。

     山の中のスタジオで、ワンカットのスチル出演。そのカットは他にもたくさんの人が出るとの事で、まぁ、ちょい役ね、と気楽にお出掛け。幸い天気も良し。

     ただ、その前日の土曜にあった友人の友人が同じ映画に出演し、鼻輪を付けての撮影だったとかを聞いて、ちょっと、私はビビっていた。あらかじめ身長を聞かれて、先方で用意した衣装があるようなのだが、どうにも不安。聞き取ったイメージにあわせて自前の服からそれっぽい衣装を選んで着ていく事にした。もうこのトシでもはや着ないだろうと思い、段ボールに詰めてあった長いチャコールグレーのジャンパースカート、派手にフレア。シワだらけなので前夜、必死でアイロンをかける。黒いハイネックに黒いケープを身につけ、クロスをかけたら何だか修道女みたい。やぁ、物持ちの良い事!私が4℃を着ていたのって、何年前?黒いブーツを履き、さすがにトップスは普通の黒い上着に着替えてスタジオに向かう。

    たこ焼きに命をかける女 ハンバーガーの哲

     結局、用意してあったものではなく自前の衣装で撮影。持っていった度付きのサングラスは使用せず、メイクする事に。さすがに、ちゃんとメイクさんがいて、顔色を一段白くして、ベースメークバッチリ。いつも全く気にした事のない右眉の下の小さなほくろまでスポッティング。眉を描き足しアイラインを入れ、真っ赤なルージュをひき、髪をブロー。普段、熱心にメイクしない私は、かなり変身した気分。メイクの女性に「クリィミーマミ観てました」と言われて、妙に恥ずかしい。配達に来た郵便屋さんに「お仕事柄、午前中配達はまずくないですか?」(何!バレてんの?)といきなり聞かれたような感じ。

     監督とカメラマンの人はデジタルカメラの画像をチェックしながら演技指導。鏡の前で魔法にかかった私は、何だかその気になってタコ焼きを手に、神妙にポーズを取る。驚くほどの数のシャッター音。撮影が終わって手に持ったタコ焼きを食べて良いのか、一瞬悩むが明るいながらも真剣な現場の雰囲気に、言い出せずそのまま。あまりにも赤い口紅をぬぐってから、監督お奨めの御菓子をつまんで(おいしゅうございました)続いている撮影をしばし見学。きびきび仕事をする若いスタッフと監督、現場の雰囲気も良く楽しい経験でした。でも、私以外の人はかなり大変なメイクや演技が割り振られていて、体中白塗りにされる人や、大きく開いた口のアップを細かく角度を変えながら激写される作曲家のKさん。こんなに楽でいいのかしらん?

    このたこ焼き食べられませんでした 撮影後、K氏と

    撮影された止めカットのデータはポスターにも使用されるそうで「高田さん、おいしいっすよ」と声をかけられる。そうかもしんない。マミじゃなくてめぐみなんだぁ、と思いつつ監督と話すと、知り合い満載のキャスティングの中、「たこやきのめぐみ」のイメージキャラはエピソードこそないものの、元々私だったんだそうです。びっくりね。

    (結局、ポスターには使用されませんでしたので、ワンカット出演のみでした)
  • <怒濤の一週間>2005年05月18日

     家でぼーっとしながら好きなだけ眠ったり、起きて買い物、創作、お風呂に入って、食べて飲んで寝る…私の日常生活のデフォルトは、そんな感じ。ところが、展覧会前からなにやら妙にあわただしい。5月に入ってからは展覧会での注文品の発送準備、一点物ジュエリーを撮影、ページデザイン、サイトアップ、ジュエリーカレッジ、天野義孝さんの個展、妹のグループ展、御来場者お礼状準備に明け暮れ、連休中を過ごした。これも結構寝不足続きだったのだが、連休が開けて世間が動き出すと、慌ただしさも本物に…

    *月曜日 午前中、行き先の決まった原画をスキャンに出しに麻布十番のスタジオへ行き、それから夜までジュエリーカレッジで注文品を磨いたり組んだりして仕上げ。

    *火曜日 地上デジタルのチューナー取り付け工事と、カオスそのもののリビング兼作業スペースの片付け。ジュエリーサイトの更新でデザイン画を展示するアトリエ開設。9/1-3にビッグサイトで開催される宝飾展のジュエリデザインアワードに応募していたのだが、3点のうち1点通過。惜しくも落選した2点のデザイン画をギャラリー内のアトリエに展示する。ここは、そのうちラフスケッチ等、創作準備中の物を展示して拡げていく予定。お礼状のプリントアウトとコメント書き。数が多いので印刷だけでも大わらわ。徹夜で水曜日に続く。

    *水曜日 ジュエリーの注文品荷造りし、サイトで売れた分と、お礼状200枚近く郵便局で発送。工房にリングの複製出し。スタジオに原画とデータをピックアップに行く。かれこれ30時間以上起きていたのは久しぶり。リビングでうたた寝するも、夜中に起きて翌日の荷造り開始。

    *木曜日 ああっ、実はこのために無理したのよねぇ。お楽しみの前に仕事は終わらせておかないと。前日は着ていく服が決まらなくて、寝不足なのに目はらんらん、朝方まで一人ファッションショー。お気に入りのバンドの地方公演のため、ホームで友人と落ち合って朝10時新宿発の列車に乗って松本へ。夕方からのライヴの前に、松本城の近くでお蕎麦とタラの芽の天ぷらを食べて腹ごしらえ。宿泊する和風旅館に荷物を置いて、歩いてちょっとのところにある市民会館に行くと、裏手にはツアートラックが5台停まっている。近くに降りて写真を撮っていたらスーツのお兄さんに追い払われる。でも、またわらわらと集まってくる、の繰り返し。ツアーグッズを買い込んでいったん宿に戻ってカメラを置いてくる。ライヴは、もう最高!だったけど、ここを読んでいる人には全く関係ないので、間はとばす。温泉のそばの遅くまでやっている店で失った水分と栄養をガッチリ補給し、24時間オープンの温泉につかって、部屋に戻って‥‥寝ない、寝ないんだ、これが。買い込んだツアーグッズを拡げてうふふふふ。

    *金曜日 午後からの仕事のために東京に引き返す友人達と朝7時から食事。その後久しぶりにゆーっくりと温泉につかる。陽射しを浴びながらお湯の中で「ふぅううううっ!」打たせ湯、熱めの内湯も存分に楽しむ。10時にチェックアウトし、忘れ物をした昨日の夢の跡へ。席まで案内して貰うが、見つからず、撤収が済んだステージの写真を撮らせて貰う。昨日は撮影禁止だったもんね。市民会館の人は親身で優しく、今日は真っ暗で鍵のかかった大ホールを一緒に探してくれる。
    松本バスターミナルで荷物を預けて、松本城へ。建てて以来一度も戦禍にあった事のないお城は、とても美しく残っていて、国宝は国宝だけあるなぁと、しみじみ。平和な時代に作られたお城とは、設計思想の違いが形に現れ、その端正なたたずまいに襟を正す。
    でも、城の外にある博物館の民間伝承の展示は、恐ろしいやらトホホやら何とも不思議な展示品の数々。日本人って色々‥‥お城の門を出て、再び蕎麦屋に入る。最近、「おひとりさま」が板に付いてきた事に気着くこの頃。蕎麦屋で熱燗頼んで、イワナの塩焼きや、わさびのお浸し、馬刺をつまんでいたら、お店から山菜の煮ものを差し入れがある。美味しかったし、楽しかった。このまま行けば「立喰師」?
    行きは電車だったので帰りはバスを選択。町を繋ぐ線路と違い、高速バスは日本の美しくも愛らしい山並みを縫って走る。ウトウトと眠りながら夕暮れていく景色に心休まる思いがした。そしていつの間にか新宿到着。愛猫と再会。夜中に食べたご飯で馬刺に食らいつくヨモの迫力にびっくり。

    国宝 松本城 端正な黒いお城 お城の庭の藤は満開
    オッパイ?いいえ釘隠し 愉快な顔にも見える 謎の民間伝承
    イワナの塩焼きとフキ味噌 蔵の残る町並み

    *土曜日 午後ようやく起きると身体が痛い。寝不足とライヴのツケが遅れてやってきた。夜は吉祥寺で食事会。再びお蕎麦、そして馬刺。でも、好物なので苦にならない。生き物好き、馬好きの私だが、ある日、牛や豚の可愛さにも思いを致し、それから敢えて美味しければ感謝していただく事に決めた。夜中、翌日に備えてスカートにアイロンをかける。

    *日曜日 山の中の撮影スタジオで、お友達の映画にワンカット出演。ライヴに行った友人にはエキストラだと言ったが、「役名があるのはエキストラじゃない」と言われる。そうか、そうなんだぁ。長くなるので詳しくはとりあえず、次回の日記に…

    *月曜日 ジュエリーカレッジで担当の講師の先生と学部長先生と入選作品の制作プランを練る。結構大物なので計画を立てて創っていかなくちゃ。嬉しい事に、作品提出日まで追加のレッスンを格安で受けられるようにしてもらえた。応援されているって感じが嬉しい。

    かくして、怒濤の1週間(と1日?)が終わり、昨日は複製画の額装をしに街に出て、ついでに久々ジムに行き、運動し、リラクゼーションのクラスに参加。その後マッサージをしてもらう。今朝は、筋肉痛はそこそこ。やはり運動後のメンテナンスが良かったのか、それともこれから痛くなってくるのか?今日は家で展覧会で先行展示した「魔法のステッキ」をジュエリーサイトにあげる準備。そのジュエリーを身につけた女の子の絵「魔法」(一部でリアルマミの噂あり)の複製画も関係先の許諾をもらえたし、同時にアップ予定。感謝。

    「魔法」


  • <Angel Mythos-天使神話>2005年05月05日

     4/14-26、FAIRY表参道店のコーナーをお借りして開いた二人展も、お陰様で無事終了しました。年明けから猛然と準備し、開催ギリギリまで描き、開催中も創っていたので、終わった直後はちょっと気分がボオっとしちゃいました。とりあえず、やるべきことをやりながらも、追いつめられた気分ではなく過ごし、展覧会にも行って他の人の作品を見て、そろそろ新しく何かを創りたい意欲が頭をもたげてきました。

     ジュエリーの注文品作り、絵のスキャンなどの発送準備は、ゴールデンウィークで工房やスタジオが休みのために作業が止まっていますが、この間にお礼状も書かないと…やるべき事より、やりたい事をついつい優先してしまい、ジュエリーのページ更新に没頭していました。一点物をとりあえず優先してアップし、次は通常のアイテムの追加を予定しています。銀の「魔法のステッキは」GW明けに複製が上がってきたら、磨いて、撮影し、ページを作ってアップ予定。今回、会場ではシルバーの原型に18金コートをかけた金のステッキは18Kで鋳造し、磨きも工房にお願いし、こちらの仕上がりは5/14の予定です。今からとっても楽しみ!5月下旬にジュエリーサイトでお披露目予定です。

     会場で「リアルマミ」とのご感想をいただいたイラストも、連休明けに撮影スタジオでスキャン予定です。原画をご購入の皆様、もう少しお待ち下さいね。複製について、プランを考えています。金のステッキと同時発表するのも良いかな?

     今回、妹との二人展だったせいか、このところの展覧会の中で、最も私の歴代お師匠様たちと会場でお会いできました。古くは中学時代の美術の先生。私の絵をとっても誉めてくださって、子供心に大いなる信を下さいました。油絵を毎週日曜日10年以上の長きにわたって教わり、絵創りのなんたるかを知る手がかりを下さいました。絵の仕事に入ってからの先輩、そして現在、行く手はまだ密林のジュエリーの世界の先生に至るまで、その時々の私に必要なものを下さった、あるいは現在進行形で羅針盤となる方たちです。過去から現在に繋がり、この先も描き続けるであろう絵、そして現在から未来に向かうジュエリー。改めて、現在の作品をご覧下さっての感想をかみしめています。皆さんからも色々な刺激をいただきました。こういった経験は、やはり会場に詰める機会の多い自主展ならではです。

     絵も描きたい、ジュエリーも創りたいと、気分は思い切り前向きです。
    今後とも、応援よろしくお願いしますっ!


     すでに妹は次の「夜間植物園」展の搬入を終えたようです。よろしかったらこちらもいらして下さいね。

    「AngelMythos」展会場のご紹介(イラストはスキャン終了後に別コーナーでご紹介します)
    会場入り口、手前美苗コーナー 奥、明美コーナー
    美苗コーナー ジュエリーコーナー
    1点物コーナー ティアラが3点
    「裸の絵」って、そりゃないよぉ 話題のリアルマミ?

2005年5月
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