ESSAY
2000年に立ち上げた旧公式サイトの日記を移転しました。今後の更新は、特別に残しておきたい思いがあった時に書くかも?
2001年4月
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<「MADOKA」展、無事終了しました>2001年04月24日
22日の日曜日が最終日でした。
1カ月以上の会期中にいらしてくださった皆さん、ありがとうございました。
会期中、用事のある日しか会場に入りませんでしたが、やはり、こうして無事に終わるとほっとします。
土曜日、有楽町阪急で24日までやっている友人の末弥純さんの個展にも行っ てきました。会場で見る原画はオーラが素晴らしくて、絵のお好きな方は是非 (といっても今日と明日しかありませんが)ご覧になってください。
印刷媒体の仕事をしていると、印刷されたときに出来るだけ忠実に再現して欲しいという気 持ちはもちろんあります。同時に、ちょっと複雑なのですが、原画の持つ「気」 はどうしても再現されないものがあるので、時々は原画を見てもらいたい気持ち もあるのです。画家の人たちと違って、イラストレーターの友人達は絵自体を売 らないのに展覧会をしたくなるのは、たぶんそんな気持ちが少しずつたまってい くからではないでしょうか。
この夏、そんな友人達が集まって久しぶりにグループ展を開くことになりまし た。
会期は2001年8月7~12日、場所は銀座のロイヤルサロンギンザ。
画廊の企画展ではなく、久々の自主展です。
家にこもって人にもあまり会わず世間 と疎遠になりがちなイラストレーターが趣味と実益を兼ねて楽しもうという趣旨 です。メンバーは以前のグループ展「ファンタシックス」の流れを組んで名称は 「ファンタX(ファンタ・テン)」としました。今回はオリジナルメンバーから の参加と、新しいメンバーも加わって人数がほぼ10人に増えたので、ファンタ 展とファンタ10を掛けています。展覧会オリジナルグッズもつくる予定でいま す。これももちろん「趣味と実益を兼ねて楽しもうという趣旨」にそったものに なります。お楽しみに‥‥
以前、ここで募集した「MADOKA」展来場記念スタンプとネームカードのプレゼ ントの応募は締め切らせていただきます。
会場にいらした皆さん、ありがとうございました。
おいでにならなかった方、いつか原画を見ていただけたら嬉しいです。 -
<いま、展覧会中だというのに、もう次の話>2001年04月10日
去年から展覧会やイベントが続いています。
いま現在も青山で「MADOKA展」の真っ最中。
ですが、いまひとつ展覧会の話が進行中。
もう何年ぶりかになるのですが、FANTASIXのメンバーが再集合して、夏に合同展をやろうというお話。 当時のメンバー出渕裕、開田裕治、末弥純、増尾隆幸、米田仁士、そして私。翌年は加藤洋 之(現・龍勇)後藤啓介を加え第二回の開催。皆それぞれ自分の道を進んで、こ の世界に残っているのも素敵な事だと思います。
それが、このたび再集合がかかって、今年の夏に帰ってきます。
あの後、皆忙しくなって途切れてしまった会ですが、都合の悪い人は抜け、新しい人が加わって 6人じゃないけど、会の名前は残して再びやって見ようと思ったのは、きっと皆 忙しさでほったらかしにしていた友達に会いたい季節になったのではないでしょ うか。
夏のコミケに時期を合わせて銀座の画廊で開催予定。
私にとっても本当に久しぶり、いのまたむつみさんとの2人展以来の自主展にな ります。この展覧会自体、打ち合わせ兼飲み会のネタみたいなものなので、どう せなら楽しくやりたいと思っています。このところは展覧会ごとに、ちょこちょ ことスタンプやネームカードの小物をつくって、実は趣味なんじゃないかと言わ れている私ですが、この夏の展覧会には自主展ならではのグッズをつくってみた いと思っています。すでに、プリクラシールとか刺青シール(携帯にも貼れる) ミニCD-R、Tシャツなど考えてますが、皆さんにもアイデアを募集したいと 思います。
掲示板で「こんなものが欲しい!」という書き込みお待ちしています。
使える絵はオリジナルのものに限ります。
締め切りは特に設けませんが、制作の都合上お早めに‥‥ -
<どうやって描くの?>2001年04月03日
画集のプロモーションもあって、去年から絵の描き方の公開をする機会がたくさ んありました。私としては基本に忠実にやっているだけで、特に秘密みたいなも のはありません。
下描きは、本当に一人になって自分の内面との対話をしながら 描いていくし、この間の時間は不規則そのもので、人に見せられるものではあり ません。でも、線画をトレスしパネルに貼って塗るばかりの状態に持っていけ ば、案外人前でも描けるものです。
もちろん、取材時間やもろもろの制約から、 あらかじめあまり悩まずに着彩出来る下描きをつくっておくのですが‥‥。
今回の「MADOKA」展では、3月の末から画集の表紙の絵に着彩しているビデオを 会場で流しています。昨年11月の展覧会でも流した物の1時間のロングバージ ョンです。
パネルに貼って、たっぷり水を含んだ刷毛で画面を濡らして、かなり 大胆に陰影をつけていきます。それ以降もステップごとに水をひき直し、濡れた 状態でアクリル絵の具をのせていきます。紙に水がしみこんで良い乾き具合にな った時を見はからって、適切な溶き具合に調節した絵の具を適量つけた筆で描い ていきます。この時のころあい、分量の加減は、本当に自分で試し、失敗し、成 功し、そうして場数を踏んで行くしかないのです。
最近、デジタルで作品制作をする人が増えています。
そうやってしか表現できない物ももちろんあると思いますが、手を使ってアナログで描いていくことも大事 だと思います。漫画、アニメの絵をイラストにする方法は、これまで絵を仕事に してからずっと試行錯誤してつくってきたものですが、この世界に入る前にして いたデッサン、デザイン、油絵の勉強ははっきりとした形でなくても、今の私を つくっていくのになくてはならないものでした。
自分としてはまだまだ自身の絵 の世界に不充分な物を感じていますが、それでも後輩の人たちに手描きの方法を 公開していくのも、会場にいらした方達、絵の勉強をしたい人たちのために良い ことなのではないかと思い始めています。
今年はこれ以降も、画集の企画がいくつかあります。
その中で描く絵についても機会があれば、どうやって絵を仕上げていくのか公開していこうと思っています。
プレゼント募集は終了しました。沢山のご応募ありがとうございました。
2001年4月
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