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■ESSAY :March 2000

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高田明美の「気まぐれ更新日記」です。
不定期更新ですので、こまめにチェックしてくださいね。

なお、スタジオぴえろホームページ内の 「Atelier TAKADA」でも 主にぴえろ関連の話題で日記を連載しておりますので、あわせてお楽しみ下さい。

<祈り、あるいは願いDate: 2006.01.18

南の空に浮かぶ翼のような雲

 "祈り"の形に興味がある。それはクロスであったり、仏像であったり、あるいは南の島の器だったり…様々な形は、人が真剣な思いを込めたもの。私自身はどこの宗教にも属さず、強いて言うならアニミズムが近い。世の中すべてのものは命を持っていると、自然に感じられるから。もしかしたら森羅万象をキャラクターとしてとらえ、擬人化しているだけなのかもしれないけれど。

 2年半前に突然ジュエリーを創り始めて、自分でもその理由がわからずに、とにかく興味があるから創り続けた。初めの頃、今まで絵があってこその自分だと感じていたから、それも忘れてジュエリー制作に没頭する自分にアイデンティティのゆらぎさえ感じたものだった。去年になって、ようやく自分の興味が何であるかがおぼろげながら見えてきて、やがて確信する。優しさや、柔らかさ、強さや、暖かさ、私が惹かれる感情を何かの形に変えて世の中に送り出す、私が生まれてきたのは、まさにその為なのだ。それは絵であってもジュエリーであっても、更に、いまだ手を付けていない分野であっても、創作に関する事すべては、私が愛する世界観を表現するためのものになる。そしてそれは、私が私を取り囲む世界と結ばれる糸なのだ。

 先日、私の創ったロザリオDeepBlueを購入して下さった人から嬉しいメールをいただいた。クリスチャンでもなく、ロザリオもチェーンの長いペンダントくらいにしか思っていなかったのに、手にした時に「何かに祈りたくなるような他のアクセサリーには感じたことのない気持ち」を強く感じて下さったという。形に込めた想いが伝わった瞬間に、私も深く感じ入る。

 絵を観た人、手にした人、すべての人が私のメッセージを受け取って、幸せのお手伝いが出来たらと考えて、これまで絵を描く事を続けてきた。更に、身につけるジュエリーは、持つ人のより身近で、すでにその人が内側に持つプラスイメージを引き出す触媒となることを願っている。問いの答えは、いつもすでに自分の中にある。霊験や御利益などでなく、どちらに向いて歩こうかと迷った時に、光のある方に向かう背中を少しだけ押せたら、それは私の幸せでもあるのだ。


上の写真は準備中のイヤリング。
片側は、まだワックスを削りだした状態で、これを鋳造する事でシルバーの翼になる。

                               リンクは完成した作品

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